今ではすっかりTRUCKの代名詞となった節や割れ、荒木の部分をあえてそのまま残した作りの家具ですが、1997年、TRUCKをオープンした頃は少しでも節や割れがあれば欠点として取り除いていました。しかし見方を変えることにより、それこそが木の持つ魅力に思えました。今でこそ節や割れを使った家具は増えてきましたが、当時日本ではきれいな材木を使った家具が一般的だったので材木屋にもそういった材木が無く、探し回ってやっとのことでアメリカにホワイトオーク材を見つけることができました。
そうして、まずはホワイトオーク材でテーブルを作ってみました。いかに節や割れをかっこよく入れていくか、という今までとはまったく逆の作業。出来上がりは、他の素材とはまた違った存在感のある無垢材らしい力強さを感じさせるテーブルになりました。また、木は木目や節や色調などひとつひとつ異なります。そのため出来上がった家具の表情も様々です。節や割れ、荒木の部分を残すことで、さらに味のあるものになりました。
このような表情の家具、当時はかなりの挑戦でしたが、TRUCKの気持ちを同じように感じていただけたのか(これこそがTRUCKらしさと受け止めていただけたのか)1998年に販売を始めて以来、ホワイトオーク材のシリーズはおかげさまで好評です。さらにナラ材でも節や割れをいかして作ってみることに。こうして今までなかったこの節や割れ、荒木の部分を生かしたやり方はTRUCKの定番となりました。
ただ、これらがすべての人に受け入れられるかというと、そうではないと思います。節や割れの部分がささくれていたり、均一に仕上げてある他のテーブルにくらべて荒木の残った天板が部分的に平らではなかったり、天板等の板をはぎ合わせる時、隣り合う板にあえて段差を残した仕上げをしている箇所があります。これらの特徴をすべてご理解の上ご注文ください。